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19世紀イギリスについて、創作活動するために調べたこと。

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イギリス新聞史(4)19世紀

イギリス新聞史(3)18世紀

19世紀の新聞の規格
朝刊サイズ:縦42.5インチ×横18.75インチ 全紙、2ツ折。
ページ構成:全4ページ。
第1ページと第4ページが広告となっているのが通常。
第2ページ、第3ページが4段になっており、見出しは最小限につけられた。
内容:議会審議の概要、外国ニュース(外信)、情報、司法界、実業界、有名人ゴシップ・社会に生起する諸問題などの雑録、警句、新しい劇などの批評、投書、主要な読み物など。
特筆:三回紙、日曜紙などが誕生する。

コメント:「一面を飾る」とかいう言葉はなかったんだろうな。
記事の種類は多岐にわたっている。

1775年 アメリカ独立戦争開始

1783年 アメリカ独立承認(アメリカ独立戦争終了)
*当時の内閣はトーリー内閣。ウィリアム・ピットWilliam Pittが1783年に24歳で内閣を組織。
コメント:若いな。。。
*バーミンガム、シェフィールドなど工業の成長
コメント:シェフィールドは鉄鋼業が盛んだったが、今は町ごとかなり廃れているらしい。
*イングランドの人口は18生起初頭には500万人程度だったが、19世紀半ば(1840年)には1400万人に達した。
コメント:思ったより人口少ないな

1785年 ジョン・ウォルターJohn Walterがザ・タイムズ紙の前身「ザ・デイリー・ユニバーサル・レジスターThe Daily Universal Register」創刊。
*1月1日。ロンドンのブラックフライヤーズプリンティングハウスクエアの印刷工場を本拠地として。
ウォルター1〜3世についての論文をWebで拾った。

1788年(アメリカ)合衆国憲法が発足

1789年(アメリカ)ワシントン大統領就任

1789年〜99年(フランス)フランス革命

1803年〜15年(フランス)ナポレオン戦争
*その他、同時期アイルランド内紛など。

1812年 ジョン・ウォルター(一世)死去(11月16日)

1814年(ドイツ)蒸気動力に拠る印刷機を発明。
*印刷刷工、ケーニヒKoenigとバウアーBauerによる。

1814年 ザ・タイムズ紙が創刊。
*ウォルター二世が、ザ・タイムズ紙に1時間に1000部を刷れる蒸気動力を導入。
コメント:現在の最新輪転は1時間に2万部ぐらい刷れる。(確か…確認必要)
*11月28日に印刷機導入。翌、29日の紙面で、「タイムズ」は毎時1000枚を刷ると発表した。

1816年 ロンドン総人口100万人達成。
*ロンドン人口のうち文字が分からない児童は20万人。
*イングランド全体の2〜15歳の児童350万人のうち、1839年に文字が読めなかったのは150万人。

1840年 識字率の高まり。
*産業人口のほとんどが文字を読むに事欠かぬほど教育が振興した。
*当時の労働者階級はビヤホールや酒場で新聞雑誌を読みあさっていた。
*ウィリアム・コベットWilliamCobbettが週刊紙「ポリティカル・レジスターPoliticalRegister」を創刊。コベットは農家出身で軍務に付いたり、図書販売人も行なっていた。彼の新聞は農家や工場労働者などを擁護した内容。そのため印刷税を払わずパンフとして刊行したが、結局弾圧の対象となってしまった。
社会的には(印刷税の撤廃に関し)大きな影響を与えた。

1841年 ウォルター二世死去(5月7日、56歳)
*事業はウォルター三世が引き継ぎ。

1844年 電気通信機の発明によりニュース速報の技術が躍進。

1848年 輪転印刷機が「ザ・タイムズ」に導入される。
*輪転は初めて両面刷を可能にした。当時の輪転は毎日1万部の印刷が可能。
*リンカーン大統領のコメント:ザ・タイムズは世界において最も強力な存在である」

1851年 イングランド国内の新聞総数 563紙。

1855年 印刷紙税撤廃
*今まで対抗者なく横暴だったタイムズ。印刷税撤廃を機に、徐々に人々がタイムズ離れを起す。

1855年 大衆紙「デイリー・テレグラフ」誕生。
*定価は1ペニー

1858年 「ザ・タイムズ」が創設当初のロイター通信社の通信を採用

1861年 「ザ・タイムズ」は従来の12ページ建ての構成を24ページ建てに変更。

1863年 プリンス・オブ・ウェールズの結婚
*これによりタイムズは11万2000部を売上げた。平均発行部数7万部を記録した。

1867年 イングランド国内の新聞総数 2304紙に達する。
*淘汰されるが、日刊紙は逆に部数を伸ばす。

1870年 タイムズ、少し落ち目になるも不動の地位を確保

1888年 「アンサーズAnswers」がノースクリフ卿によって創刊される。
*アルフレッド・ハームワースによる漫画雑誌の整備

1896年 本格大衆紙「デイリー・メイル」がハームワースによって創刊。
*ハームワースは聡明な若手記者を集めた。

1903年 女性向けの「デイリー・ミラー」紙がハームワースによって創刊。
*24ページに広告がたっぷりはいっており、上流階級のゴシップを中心とした記事構成。


参考サイト:明治の新聞(12)~番外編:イギリスの新聞

コメント:メモはここまで。20世紀は余裕があったら調べます。
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イギリス新聞史(3)18世紀

イギリス新聞史(2)14〜17世紀

1711年 ロンドンの週刊誌発行部数が4万4千部に達する。
*「うそ、大げさ、紛らわしい」ものも多数。

1712年 政府が*印紙紙税*を開始。
*「うそ、大げさ、紛らわしい」に対応するためという言い分?
*2つ折片面刷り紙は半ペニー、両面刷紙は1ペニーの印紙を、紙面の下方に貼らせた。
新聞業界は打撃を受けるが、商業の発達により市民の購読熱は加速。印紙税自体は1855年まで継続したが、徐々に引き下げられた。

1714年 ジョージ一世(ハノーバー家)が即位。

1727年 ジョージ二世が即位。

1733年 エドワード・ケイブEdwordCaveが「ジェントルマンズマガジン」を刊行開始。
*年2回の刊行。今日的な意味での、世界初の雑誌。

1753年 手押し印刷機が普及。

1753年 全体の発行部数750万部達成

1760年 ジョージ三世即位。
*ジョージ三世、23歳。
*ジャーナリズムの躍進。議会報度が禁じられていたが、ウッドフォール家が議会報道の禁と戦う。

1760年 全体の発行部数950万部達成

1767年 全体の発行部数1100万部達成

1772年 議会報道の禁が撤廃

1772年 モーニング・ポスト紙Moning Postがヘンリー・ビュートによって創刊される。
*モーニング・ポスト紙は有名詩人を囲い雇って人気を博した。
ワーズワース
サウゼイ(サウジー)
コールリッジ
チャールズ・ラム…ジョーク作家で毎朝ジョーク話を書き、1編6ペンス程度で売っていた。(高くはないらしい)
*モーニング・ポスト紙は1781年、オダニエルが経営者になったことで社会的ニュースを取り上げるよう方針変更。読者を楽しませる姿勢。のちにデイリー・テレグラフと合併。
コメント:サウジーの肖像のファッションのリボン(スカーフ?)が素敵だ。

1776年 新聞、ロンドンだけでも53紙の日刊・週刊誌が発行される

1786年 モーニング・クロニクル紙がウィリアム・ウッドフォールによって創刊。
*ジェームズ・ペリーが記者として雇用される。ペリーは壮年から記者として才能を発揮。
*モーニング・クロニクル紙の編集主宰にスコットランド人のジョン・ブラックJohn Blackが選ばれる(1817年)。ブラックは寄稿家を集めてクロニクル紙を盛り上げた。
ジョン・スチュアート・ミル
チャールズ・ディケンズ
*ウッドフォールは1793年に所有していたパブリックアドバタイザ紙を他社に譲る。1805年に死去。


次回(19世紀)へ続く。

イギリス新聞史(2)14〜17世紀

イギリス新聞史(1)

以下の書籍よりまとめ
イギリス新聞史 磯部佑一郎著 ジャパンタイムズ 1984

---
イギリス以外は年号のあとにかっこで国名を記載

14世紀末(ドイツ)
*ヨーロッパ初、手記による報道紙発行される。
それらは「ツァイツング Zeitung」=新しい出来事と呼ばれた。

1436年(ドイツ)
*グーテンベルグJohannes Gensfileisch Zum Gutenberg(1400-1469)
グーテンベルグが回転式印刷機を発明。ちなみにグーテンベルクはマインツMainz生まれた。

1476年
*ウィリアム・カックストンWilliam Caxton(1422-1491)が回転式印刷機をイギリスに紹介する。
*この当時より新聞紙および記者のことは「ザ・プレス」と呼ばれるようになった。

1558年 エリザベス一世即位
*16世紀、ロンドンはすでにニュースの中心であった(セント・ポール寺院内ポールス・ウォークなど)。しかし、新聞などのメディアが未発達だったので、貴族たちはインテリジェンサー(Intelligenser)と呼ばれるエージェントを私的に雇い、最新の出来事をニュースレター(News letter)を書かせ送付させていた。

1616年 30年戦争
*ジョージ・ベスラーGeorge Veselerが「ニュースで商売」を始める。
戦争の経過を「ニューズシート」にまとめ、オランダのアムステルダムで印刷した。英字版をイギリスに運び大衆に売り分けた。
イングリッシュ・コラントEnglish Coranto
コメント:English Corantoと書いてあるが、ジョージの新聞の名前なのか、メモが汚くて分からない。たぶんそうだ。

1625年 マーキュリアス・ブリタニカスの創刊
*紙面サイズは縦7インチ(17.78)×横5インチ(12.7)×24ページ
定価は1グロート(4ペンス)
発行者は書籍商ナサニエル・バターNathaniel Butter(Wikipedia)
*マリーン・マーキュリー1642年  テムズ川に銃を持って現れた人魚
*キュリアス・デメトリカス グリニッチ海岸に銃とクシを持って現れた人魚
コメント:この部分のメモがナゾだ…。

1632年 星法院が出版を弾圧
星室裁判所(Wikipedia)

1641年 ピューリタン革命勃発

1641年 星法院が廃止される。
*報道の自由が戻る。

1642年 言論弾圧の反動?新聞の広告化

1649年 ピューリタン革命収束

1649年 チャールズ一世が処刑される。
オリバー・クロムウェルOliver Cromwellが言論弾圧を開始。
*詩人、ジョン・ミルトンがクロムウェルの言論弾圧に抵抗。
*マーキュリアス・ブリタニカスの記者マーチャモント・ネーダムMarchamont Nedhamがマーキュリアス・ポリティカスとパブリックインテリジェンサーを牛耳る。

1651年チャールズ二世の王政復古
*革命反対派のスコットランドがチャールズ二世を呼び戻してスクーンで正式戴冠

1658年 クロムウェル死去、チャールズ二世入城、王政復古

1662年 印刷出版認可法The Licensing Actの発布(チャールズ二世)
コメント:Web上で拾ったシラバスでこの辺の流れを書いてました。

1665年 ペスト大流行
*ペストの情報は特別に認可された。
*認可紙「オックスフォード・ガゼット」(のちにロンドン・ガゼットに改名)
週2回発行。告布など政府の御用紙となる。44ページの構成。

1688年 名誉革命
*ジェームズ二世追放、ウィリアム三世即位(ジェームズ二世の甥にあたる)

1695年 印刷出版認可法の撤廃=報道規制の撤廃(ウィリアム三世)
*社会的ニュース、市井の出来事などを報道できるようになる。
コメント:日本でいう三面記事が解禁されたってことか…。
*代表的な記者
ダニエル・デフォーDaniel Depoe(1660年ロンドン生)ロビンソン・クルーソーの作者。ウィークリー・レビュー紙Weekly Rview(1704年)の記者として、私見をとりさった純粋なニュースを取り扱った。後世、彼のジャーナリズムの姿勢を「ザ・タイムズ」が高く評価。
ジョナサン・スウィフトJonathan Swift
ジョゼフ・アデソンJoseph Addeson 「スペクテータ紙The Spectator」
リチャード・スティールRichardSteal 「ザ・タトラー紙The Tatler」



コメント:
次回へ続く。
私がイギリス史自体に無知なため、歴史の流れを補足していったところ17世紀だけでかなりの量になってしまった。

イギリス新聞史(1)

ブログにまとめておくと、あとからググりやすいのだ…。



以下の書籍よりまとめ
イギリス新聞史 磯部佑一郎著 ジャパンタイムズ 1984

---
イギリスの新聞は2種類に大別される。
(1)高級紙(QualityNewspapers)
…政治経済など堅い記事のみ構成されで発行部数が少ない
(2)大衆紙(PopularNewspapers)
…労働者階級を対象として柔らかめの話題を取り入れ発行部数が多い

コメント:
日本では高級・大衆の二区分ではなく全国紙、地方紙、ブロック紙、スポーツ紙、専門紙など規模や発行頻度などの区分。
イギリスの高級紙が日経新聞など専門紙で大衆紙は普通の日刊の全国紙〜スポーツ紙みたいな感覚でいいんだろうか?

(1)の例
(日刊)
ザ・デイリー・テレグラフ TheDaily Telegraph /LordHartwell
ザ・タイムズ The Times/Times Newspapers Ltd.
ザ・ガーディアン The Guardian/The Guardian and Mandhester Evening News
ファイナンシャルタイムス Financial Times/Financial Times LTd.
(日曜)
ザ・オブザーバー TheObserver/George Outrm and Co.
サンデー・テレグラフ Sanday Telegraph/Load Hartwell
サンデー・タイムス Sanday Times/Times Newspapers Ltd.

(2)の例
(日刊)
デイリー・エキスプレス Daily Express/Express Newsparers Ltd.
デイリー・メイル Daily Mail/Asscociated Newspapers Group
デイリー・ミラー Daily Mirror/Mirror Group Newspapers Ltd.
デイリー・スター Daily Star/ExpressNewspapers Ltd.
モーニング・スター Morning Star/Morning Star Cooperative society Ltd.
(日曜)
サンデー・ミラー Sanday Mirror/Mirror Group Newspaper Ltd.
ニュース・オブ・ザ・ワールドNews of The World/News Group(Murdch)Newspapers Ltd.
サンデー・ピープル Sanday People/Mirror Group Newspaper Ltd.
サンデー・エキスプレス Sanday Express/Express Newspapers Ltd.
(夕刊)
ザ・スタンダード The Standard/Evening Standerd Co.Ltd
※スラッシュの後ろは発行元


次回へ続く